『ゼロ』(堀江貴文)という哲学
フリーランサーの編集者となった僕が最初に読んだ本。それがホリエモンこと堀江貴文さんの『ゼロ』(ダイヤモンド社)だ。
すでにベストセラーになっている本だし、いまさら僕があれこれいうことに意味なんかないけれど、それでも今の自分にしっくりとくる、泣ける本だった。
会社も、資産も、周囲の友たちも、何かも失った2年半に及ぶ獄中生活を経て、彼は「働く」ということの根本的な意味を、問いかける。
ゼロにいくら数字を掛けようがゼロだ。人はなぜか、かけ算的な、楽な生き方を求める。けれど所詮ゼロにいくか掛けても意味はない。ゼロに1を足していく。そこからしか、何も始まらないのだと本書は教えてくれる。
世評や噂ほどあてにならないものはない。簡単に他人を貶めて、見えないところで笑っている人のなんと多いことか。
僕も編集者として、どこかでそんな人々の片棒を担いでいた、きっと。
僕は僕自身の人生でそれを味わった、いずれそのことも書いていきたい。
読んでおいて損はない。いや、ゲンダイに生きる者が、一度は目にしておくべき一冊だ。
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