田淵隆三展(村内美術館)の衝撃

連休初日、八王子の村内美術館へ。

因縁という言葉のイメージが僕は嫌いじゃない。

因縁としか思えない縁ある友が案内してくれた田淵隆三画伯の個展。

初縁と懐かしさという、相反する感情が湧き出でる出会い。

ヒマラヤとベニスと桜と裸婦、そして荒々しさの中に宿る生命の躍動を表現した剛毅にして繊細、かつ大胆な、光と陰と生を表現する、画風。

いままで気づかなかった、自分の中にある言葉にできない「何か」が、画伯の油彩と彫刻の中に表現されている。

饒舌だけれど生命の力みなぎる、
72歳とは思えない画伯との語らいに感じた「何か」。

閉館後にご自宅にまで招いていただいて、紹介してくれた友とともに歓談。

文化を軽視する国家と政治。

未来に伝え残していく大切なメッセージ。

苦難を勝ち超え、自身の前に立ちはだかる巨大な壁を乗り越えてきた、画伯の本物の作品の数々から得た、勇気と気づき。

感想ではない。
思ったことでもない。
胸に突き刺さる壮大な生命のドラマを目撃した衝撃だ。

経済も、政治も、勝ち残るための戦いに埋没して見失いがちな、生きるということの本質的な価値。

文化と芸術なき経済闘争だけでは、ギスギスした、それでいて精魂尽き果てるかのような戦いの果てに、癒しようのない心の傷跡を残す人生が待っているような気がする。

日常の、当たり前の人生に宿る精神の自由とその気高さ。

圧倒された。
なのに、希望が湧いてきた。

2014年5月3日。

忘れ得ぬ思い出を刻んだこの日。

友情と出会いに感謝。

田渕隆三作品展 「ヒマラヤに挑む」 | 村内美術館  家具と絵画のコラボレーション

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