人生で最も大切な10の教訓 (批評とまとめ)

最近の僕のお気に入りサイト「life hacker」

ここで紹介されていた「私が20代で学んだ 人生で最も大切な10の教訓」という記事が素晴らしい。

 

書き手はMark Mansonさん。

 

日本では無名だが、自己啓発書の作家や、起業家でもあるらしく、世界中を飛び回り、181の国と地域から月刊40万の読者が彼のサイトにやってくるらしい。PV(総アクセス数)なのか、UU数(ユニークユーザーの数)なのかは定かではないが、海外で人気の30歳の成功者のようだ。

 

日本でいうと川島和正さん(世界を旅する年収1億のブロガー)みたいな人なのかな、と想像してみる。

 

(FBでも公式サイトでも、彼の出自や仕事の実績などはどうにも釈然としなくて、だれかご存知の方いたら、教えてください。英語がすらすらできればたぶんきちんと調べられるんだろうけど……)

 

それはともかく、その彼が書いた記事が、調べたらいつのまにか「はてなブックマーク」のランキングにも入っていて、人気の記事になっている。

 

たかが30歳に何がわかると侮るなかれ。

しかもここで書かれているのは、20代で得たという人生の教訓である。

 

過去に逮捕歴もあるらしく、ずいぶんやんちゃをやったそうだが、30歳にして成功者となった彼の「気づき」には、率直に関心させられた。

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曰く「我々はインスタントな快楽を求める文化に生きています。そのせいか、重要な事実を忘れています。個人の変容は、一回の出来事の結果として起きるのではなく、長期にわたり、気づかぬないほどの小さな変化が積み重なって起きるのだということを」

 

そして、波によって何年、何十年もかけて海岸線が変化していくように、気がついた時に、人生が劇的に変わっていることに気づくのだ、と。

 

この若さで、言っていることが老獪すぎて、少し気取りも感じられて、嫌みなところも僕は正直感じるけれど、それでも充実したドラマチックな20代を過ごしてきた若者の言葉に、はっとさせられる部分が多かった。

 

稚拙な表現もあるけれど、ジェントルマンとレディにとっても必要な視点である。受け入れがたい出来事をスパイスとらえて、受容する生き方は、まさに「嫌われる勇気」にも通じるものだ。

 

以下はそのまとめ。

<まとめ>

私が20代で学んだ 人生で最も大切な10の教訓

 

1、たくさん失敗すること。時間こそが最高の資産。

若者にはこれか背負うであろう経済的な重みを抱えていない。

だから失敗は何度してもいい。失敗こそが最高のレッスン。

 

2、友情は強制できない

人生には2種類の友人関係がある。かつてつき合っていた友人たちが電話を返してくれなかったと思えば、たまにし顔を合わせないような関係から生涯の友になることもある。友情は強制できないのだ。

 

3、全部の目標は達成できない

学校教育で染み付いた「結果重視」の思考からいかに離れるか。

目標を立てることの本質は、80%はやる気を出すため、20%は無作為のベンチマーク(個人的にはここが白眉かなと思う)。達成できたかどうかではなく、努力したというプロセスとその行為に価値がある。

 

4、誰も自分がしていることをわかっていない

その時ベストだと自分が思うことをすればいい。

だれも自分のことなど気にしていないのだから。

 

5、世界中の人は基本的に同じものを欲しがっている

「基本的に、人間はみな同じなのです。違いは些細なことに過ぎません。こっちの国、あっちの国。こっちの腐敗した政府、あっちの腐敗した政府。こっちの宗教、あっちの宗教。こっちの社会的慣習、あっちの社会的慣習。私たちの違いは、地理的、歴史的な偶然性から生まれたものに過ぎません。こうした違いは表面的です。文化の香りでコーティングされているだけ」と語りながら、「誰であるか」ではなく「何をするか」で人を見て、判断することを学んできた、と。

 

6、世界はあなたを気にしていない

作家のデヴィッド・フォスター・ウォレスの言、

「他の人が自分をどう思うか心配しなくなるでしょう。誰もあなたのことなど気にしていないのがわかれば」

を引いて、

「なりたい自分になれない理由がないことも意味します。自分を抑えなかったことで味わう痛みは一時的なものであり、その恩恵は一生続きます」と。

ちょっと意味が取りにくいけれど、まずは、今の自分をそのまま受け入れろ、というコトラーの言葉のほうがわかりやすいだろうか。

 

7.大衆文化は極端な人に汚染されている。中道をいくべし

「オンラインであなたが見かける情報のほとんどは、5%の極端な人たちが発信しているに過ぎません。人生の90%は、その他の人々たちから成る静かな中間層によって営まれるという事実です」

「ときには沈黙する90%の人たちの仲間に入り、本来の自分を思い出すのも重要です。人生はシンプルであり、人々は善良で、私たちを分断しているかのように見える溝は、ただのひび割れに過ぎません」

常に人生には希望があるのだ。一歩踏み出す勇気さえ持てれば。

皆が皆、メディアの奴隷ではないのだから。

 

8. 小さなことの集まりは、大きなことより重要だ

「一夜にして成功をつかんでどう思ったか」を問われたフェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグの言葉、

「もし、徹夜でコーディングする日々が6年間毎日続くことを『一夜にして成功』と呼ぶなら、それは本当にうんざりしてストレスフルなことです」

を引いて、

「私たちは、物事の結果しか見ず、そこに至るまでの過程(そして数々の失敗)を見ようとはしません」と。

大きな事は小さな事の積み重ねの先にあるのだと彼は言いたいのだ。

 

9.世界は怖い場所ではない

世界は怖い場所ではない。それがおおむね真実だと思う、と彼は言う。
それを知るためにも、若いうちに、
「できるだけ旅をして、先入観を持たず人々と話し、相手について質問をし、その人を知る努力をすること」
が大切だと。

残念ながらこれには同意しかねる。
生と死を秤にかけるような経験をした者には、世界はあまりにも残酷で、過酷で、厳しい世界である、という一面を、あえて経験する必要はないけれど、あるという事実を知ることは必要だ。

10.あなたの両親も人間です

「きっと、人が大人になって最初にすることは、両親の欠点を理解し、受け入れ、許すことです」

 

なるほど。たしかにそうだ。

けれど、きっとこのことは人の親となって本当にわかることだと思う。

 

彼は「成熟して真の大人になった証しでもあります。あなたの両親も人間なのです。彼らはただ、ベストを尽くそうと一生懸命生きてきたのです。たとえ、何がベストかわかっていなかったとしても」と言う。

人が母の子宮から産まれ続ける限り(映画「マトリックス」のようなコンピューターが人を産み、飼育するような世界にでもならない限り)、永遠に続く親子の葛藤のドラマにこそ、人間存在の原点があると僕は信じている。

 

以上が記事のまとめだが、賛否はともかく一読をお勧めしたい。

 

世代論で片付けてしまう、特に若者を下に見てしまいがちな大人にこそ、読んでもらいたいと思う。

 

→ 「私が20代で学んだ 人生で最も大切な10の教訓」

 

 

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