「3.11を忘れない」⑥……糸井重里が語る「働く人」と「ネット」の関係性

糸井重里が語る「働く人」と「ネット」の関係性

 

号外も含めて7回にわたって、3.11について書いてきた。

 

被災地の一般的な現状については、各種メディアがあの手この手でさまざまな情報を伝えているように見える。

 

ただ僕には、どうしようもなく脚色がかった番組ばかりに思えてならない。
批判、ではなく、疑問と感想だ。

 

フクイチ(福島第一原発)について、僕が一切触れることができなかったのは、現場をしらないからだ。メディアからの情報以外、僕にはフクイチを知るソースがない。

 

故郷である石巻をはじめ、岩手、宮城、福島の津波被災地に関しては、実際に訪れ、多くの人に接し、いまもなお、現地の友人や知人かを介して聞く生の情報がある。

 

被災直後の現場を見て、思い出すだけで、いまでも涙が止まらなくなる時がある。

 

ネットを検索していて、たまたま今日見つけた、糸井重里さんが語る仕事とネットについての記事

 

僕がずっと模索している、現実的な個の、精神的経済的復興についてのヒントがここにあった。

 

ネットによって、20世紀には考えられなかった可能性が地方にも生まれた、と糸井さんは語る。

 

ノマドワーカーとか、ネット起業に代表される言葉が意味するもの。

 

あらゆる情報と先端インフラ、国家や産業の中心地である東京を中心とした都会でなくても、ネット環境さえあればどこにいてもビジネスが可能な世界が可視化してきているのだ。

 

実際に糸井さんは、「ほぼ日刊いとい新聞」をはじめ、ネットでの情報発信や物販にまで乗り出し、成功している。

 

彼のもつ発信力、情報力とそのビジネスセンスは、若き頃から希代のコピーライターとして業界を席巻していた時代から時を経てもなお、しなやかな感性で年齢を感じさせない「働き方」を見せてくれる。

 

その糸井さんが語るネットと働き方の考え方に、これからの復興を考える上での大きなヒントがあると思わせられたのだ。

 

PTSDをはじめ、震災後の心の問題はこれからが本格化だと言われている。

 

復興といっても、町や経済、そして深く傷ついた心の問題など、テーマはあまりにも大きく、そして複雑、かつ多岐にわたっている。

 

稼ぐこと。働くこと。

いろんな問題はあるけれど、実はこれが被災地における一大テーマだ。
被災地で生活できない、すなわち稼くことができなければ、働くことができなければ、生活そのものを維持できない。維持できなければ、仕事を探して故郷を離れる選択が、若い世代ほど最優先課題となっていく。

 

SNSをはじめとした、社会そのものを変革しつつあるネットの、「アイデア」と「使い方」ひとつで、個人個人の「稼ぎ方」「働き方」の可能性が大きく広がって行く。

 

そのためにも、ネットスキルの教育が求められていることを、痛感させられた。

 

 

コメントを残す

サブコンテンツ

PR

スキマ時間はゲームで楽しもう
Yahoo!モバゲーに今すぐ登録!

このページの先頭へ